さんだーさんのブログ『さんだーさんだ』で取り上げられたDeepLというとても優秀な自動翻訳サービスを知り,よく使うようになりました。
例えば,知人と『英文解体新書』(北村一真著)を読む会みたいなものをやっていた時に,ちょっと自信のない箇所をDeepL先生ならどう訳すのだろう,といった感じで訳させたり,英語話者の知人も多いfacebook上で日・英両方で投稿する時(毎回こうやって投稿するのはちょっと面倒だなぁと思っていました)だったり。いやぁ,ほんと優秀。
DeepLがどれだけ優秀であるかということについては,さんだー先生の記事(「DeepLの衝撃と英語教育再定義必要性について」「京大英語とDeepL」)がおすすめです。
最近,Twitter上でこんな投稿をしました。
自粛期間の英語学習企画
「君はDeepLに勝てるか?」
おもしろそう。辞書は使いたい放題。 https://t.co/cw3MviBMC7— takeondo (@takeondo_k) 2020年5月7日
浄泉先生がつぶやかれた内容を引用させてもらいましたが,僕もやってみたらおもしろそうだと思いました。グループなどで訳出させて,DeepL先生のものと比較・検討させるのもありなのかも。
検討段階がとってもおもしろそう。ためしにこのツイート自体をDeepL翻訳にかけてみる。
うーん,なるほど。ちょっとツッコミどころはあるものの機械翻訳としてはなかなか優秀?生徒たちが作ってきた訳,先生がつくった訳などと比較しながら検討してみてもいい。おそらくいろいろな疑問や感想が湧き上がる。
- 「英語学習企画」はEnglish study planとplanなのね。planはprojectでもいいのかな?
- 「自粛期間」はself-restraint periodなの?
- 自分はCan you beat DeepL?って書いたけど,DeepLはなんでWill you be able to ~?にしているのだろう。
- うん,合ってた。Sounds interesting.は中学生でも書けるな。
- I can use the dictionary…となっているけれど,Iじゃないよね。Youだよね。
ここから様々な活動に繋げさせる。以下は一例。
- 英英辞典でplanとprojectの違いを調べさせて,それぞれの語がもともと持つニュアンスを理解させる。それでも微妙な場合はstudy planとstudy projectをgoogle検索させてみて頻度に注目させたり,それぞれの語句が使われている場面に注目させる。
- google検索させてみて,2910件ヒットしたことについて考えさせる。「多い?少ない?」「英語圏では自粛期間のような言い方は一般的でないのかな?」ということを考えさせて,代替案を考えさせる。stay-at-home periodのほうがわかりやすいか?など
- Will you be able to ~で始まる英語はどのようなものがあるか,宿題としてgoogle検索などで調べさせてくる。
- 話し合いをさせて,結論を出させる。
- 主語について考える。いわゆる「一般人のyou」について考えさせる。いくつか例を出す。
試しに自分だったらこんな訳にするかもしれないというものを。
English Study Project for the Stay-at-Home Period
“Can you beat DeepL?”
Sounds interesting. You can use dictionaries as much as you like.
自動翻訳やgoogle検索などのツールはplagiarismなどに繋がりやすいという理由で倦厭されることも多く,強力なツールは使いこなせなければ飲み込まれてしまうことも多いかと思います。そういった一面はあるものの,遠隔授業が中心となりつつある今の時期にこうしたツールを十二分に活用して授業をやってもおもしろいのではないかと思いました。レポートにまとめさせてもいいですよね。せっかくみんなで集まって授業するのならメタな視点で考えさせたい。ただ,指導者はある程度しっかりした英語力を持っていて,google検索技術についても事前にいろいろと教えておかないといけない。下手をすると諸刃の刃になるけど,いつかやってみたいなぁ。
なんてことを考えてみました。以前に購入したこの本も読まないと…
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